効力がある状態の冒険の書を抹消しても、過去の冒険の書の記録がある限り、全て無意味……
ゆうしゃは メラを となえた! ▼
ぼうけんのしょは あとかたもなくもえつきた! ▼
冒険の書を消滅させた上で、王に冒険の書の記録を要請……
解決策とは思えないが、何か手がかりくらいは掴めるかもしれない……
――そなたらの たびのせいかを この ぼうけんのしょに きろくしても よいかな?
お言葉ですが王様、冒険の書はもうこの世にありません
――そなたらの たびのせいかを この ぼうけんのしょに きろくしても よいかな?
そ、そうか……本来あるはずのアイテムがないために、王は与えられた役目を果たせない!
ルールに露骨に干渉したことで、世界を保つ歯車が狂ってしまったのか!? れ は もう わりなの ?
ゆう 111111111111
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プツン
勇者様! ど、どうしたのですか!? 顔が真っ青です!
どうあがいてもこのループから抜けられない。頭がおかしくなりそうだ
平和な日々が目の前に吊り下げられてるのに、いくら手を伸ばしてもつかめないんだ
オレは、いやオレ達は永久に……役目を超えた世界に落ち着くことを……許されないんだ……」
【宿屋】
……今日はもういい。今、わりと精神的に参っているんだ。少し休ませてくれ……
勇者様、大丈夫ですか? 本当に顔色が悪いですよ……
一晩休めば大丈夫だ。ほら、みんなも疲れただろ。今夜はもう寝よう
明日は……予定通り魔王戦だ。それに備えてしっかり体力を回復しておくように
あ、あの! なにか気分が悪くなったりしたらいつでも私を起こしてくださいね!
ありがとう。だけど大丈夫だ。心配いらない。大丈夫だから……
【寝室】
この世界は誰かが創ったものだ。それはいわゆる神とか創造主とか、通俗的で漠然としたものじゃない
何者かは分からない。どこにいるのかも分からない。もちろん目的だって分からない
ただ、オレみたいな『駒』なんかでは抗えないような強固なルールを敷いている
魔王を倒す……つまりこの世界での最後の役割が果たされると、強制的に『終わる』
終わったあとは……最後に冒険の書に記録した時点からの、再スタートになってしまう
この事実に気がついているのは、おそらくこの世界でオレだけだ。なぜか。……いや今はそんなことはいい
オレしか気がついてないなら、オレが何とかしなければならない。世界を真の平和に導くために
しかし……どうやって……明日だって何をすればいいのか、まだ見通しもついていない……
とりあえず明日考えよう……今は眠って頭をすっきりさせないと……
【宿屋・別室】
そしていつもオレのことを勇者「様」だなんて呼んでるけど
オレはそんな大層な器じゃない。現にこの世界一つ救えてないからな
そういえば僧侶のキーワードだった『100回』……いや96回って何の数だったんだろう
オレと僧侶が一緒に数えられて、かつ今まででそのくらいの回数のものといったら……
【宿屋・待合室】
いえ。勇者さんをそこまで憔悴させるという難題に興味がわきまして
そうか。でも賢者は一度もループを体験していないはずなのに、考察できるのか?
もちろん全て想定です。勇者さんの話を鵜呑みにした上で考え込んでいました
……私の考えですと、勇者さんの言うループから解放されるには
やはりカギであるその冒険の書を、『完結』させるか『消す』かのどちらかしかないと思います。そして
未だそのどちらも、具体的な方法が思いつきません。やはり難しい。役に立たず申し訳ありません
とんでもない。一緒になって考えてくれるだけでも心強いよ
ただ、極めて個人的な意見ですが、冒険の書を『消す』方法が正解であることが望ましいですね
シャクだからですよ。高みから定められた運命のままに流されるなど、我慢なりません
相手はあるいは万物の神かも分かりませんが、少なくとも冒険の書というギミックに関しては一矢報いたいところです
はは。賢者は冷静に見えて、結構根に持つタイプなんだな
ああその通りだ。オレもどちらかといえば、冒険の書を『呪縛』ととっている
何度も何度も同じこと繰り返す羽目になって、いったい何人の
冒険の書は、『消す』。まずはその方針で思いつく限りの総当たりをかけてみよう
はい、私もできる限りの助力に努めます。何かあったらいつでもご相談を。……では、私はそろそろ眠ります
賢者。お前なりの気遣い、確かに受け取った。ありがとうな
【町の外】
だから筋肉痛になったり風邪引いたり寝不足になったりするんだよバカ
いやー明日がついに最終決戦だと思うと、身体を動かさずにはいられなくてな!
気持ちは分からんでもないが、お袋に孝行してやりたいんだろ? なら、なおさら無理をしちゃダメだ
そうか……そうだな! なら寝るか! あと少し魔物を倒したらな!
しょうがない熱血バカめ。……行くぞ。少しだけ付き合ってやる
身体動かしたら、少しは寝つきもよくなるだろ。それにしても戦士のヤツめ、なかなか憎めないぜ
痛っ! この! 跳ね回りやがって! そらカウンターだ!
昔はこんなスライム集団にも苦戦させられていたな……
勇者! スライムは飛び上がっているときが絶好のチャンスだ! この!
そうそう、戦士がそれを教えてくれるまでは、ただがむしゃらに追いかけてたな
スライムは飛び上がっているときが無防備だから、その瞬間を見定めれば……
【翌朝・王の間】
――
だーかーら! 今日は魔王を倒しに行くんじゃなかったのかー!?
スライムが一直線にピョンピョン飛び跳ねて、進んでいくイメージ
スライムを冒険の書に見立てると、着地ごとに新しい記録を刻んでいく
呪縛を解くために、オレはそのスライムを倒さなければならないが、とどまっているスライムをやっつけようとしても
直前にいた場所に一歩引っ込められて倒せない。まあ厳密には違うが
肝心なのは、スライムを確実に仕留めるには、飛び跳ねている瞬間を攻撃すればいいということ
そなたらの たびのせいかを この ぼうけんのしょに きろくしても よいかな?
ゆうしゃは メラを となえた! ▼
冒険の書は 跡形もなく燃えつきた!!
ぼ、冒険の書? なんじゃそれは! ワシはそんなものは知らぬぞ!